クリアファイルのあれこれ
私はクリアファイルを数枚持っていますが、よく販売促進や宣伝目的でノベルティとしてもらったものが多いです。クリアファイルにはソフトタイプやハードタイプがあり、ハードタイプはお気に入りの写真や雑誌の切り抜きを挟んで使い、ソフトタイプは配られたプリントを折り曲げずに挟んでおくパターンが多いです。クリアファイルは下敷きの代わりに使うこともありますが、私も過去に、クリアファイルを下敷きとして使っていました。
毎日、同じような仕事をしていると、どうしてもマンネリ化してしまい、初心を忘れてしまうことがあるだろう。そこで、中間社員層に定期的な社員研修を行う必要がある。社員研修は何も初心者に対する研修だけではない。ある程度スキルを身につけた人たちに、社員研修を行うことによって、さらなるスキルアップを図ることができる。
この十数年の間にITは革新的な進化を遂げました。もはや当たり前となった電子メールは、ITとして語られる機会が少なくなり、まるごとクラウドにアウトソースするケースも増えています。
ほんの十数年ほど前には、セキュリティを過剰に気にするあまり、電子メールによる外部との連絡を禁止していた企業もあったほどですから、ずいぶん様変わりしたものです。しかし、われわれの働き方はこの十年でどれぐらい変わったのでしょう。
今や1人で黙々とこなす作業は限られており、チームでの分担による共同作業がごく日常的になりました。それどころか、ほとんど面識のないような同僚、あるいは外部や海外の協力会社、顧客など目の前にいない相手との共同作業も日常的なものになりつつあります。こうなると、決められた場所に集められた情報をみんなで参照するという、一方通行の情報伝達の組み合わせた伝統的なスタイルの「情報共有」では十分に機能しません。何事にもスピードが要求されますし、また、市場環境も刻々と変わります。オペレーションのルールを固定できず、その都度最適な方法を探りながら、ビジネスを進めていく必要があります。したがって、“アドホック”で双方向のつながりの中から、いかに効率よく情報を引き出すための対話――「コミュニケーション」がより重要になるのです。これは外的な要因ですから、好むと好まざるとにかかわらず、働き方を変えなければ個人や組織の競争には勝ち残れません。
●電子メールは限界
大いに普及した電子メールですが、逆に煩わされている人も多いことでしょう。ある調査によると、平均的なオフィスワーカーが電子メールの処理に費やす時間は、1週間当たり13時間にも上るそうです。ちょっとメールの多い人なら、午前中いっぱいをその処理に奪われてしまう計算です。しかし、十年ほど前には今ほど大量の電子メールを受け取るような状況ではなかったはずです。なぜこんなにも電子メールの数が増えたのでしょうか。
電子メールはその名が示す通り、「手紙」の延長線にあるデジタルツールです。ITとはいえ、あくまでアナログ世界のルールをそのまま引き継いでいます。処理の自動化により、スピードアップと人手の削減は実現できましたが、基本的には手紙と同じ特性と限界を持ちます。
手紙も電子メールも、非同期で一方通行の情報伝達メディアです。もちろん返信はできますが、一つひとつのトランザクションは独立しており、返信は保証されていません。このため、相手を拘束しないというメリットがあります。送信者は、相手がどのような状況に置かれているかを知る必要がなく、メールボックスをめがけて投函できます。受信者はそれをいつ読んでも自由なのです。
しかし、このメリットは同時にデメリットも伴います。送信したメールは、返答がない限り、相手がそれをどのように受け止めたのかが分かりません。内容を理解してくれたのか、あるいは無視されたのか、今まさに返信しようとしているのか、送り手はまったく知る術がないのです。
一方、受け手も、自分にとって価値のないメールにまで、一定の労力を割くことになります。メールボックスには、重要なメールだけでなく、一斉同報のメールや間違いメール、宣伝メール、スパムメールが届きます。投函が容易なだけに、締まりのない応答が延々と続くチェーンメールも起きやすいでしょう。最初から何往復ものやりとりが必要なコミュニケーションになると分かっているのにもかかわらず、電子メールを延々と使うケースもよく見られます。直接やりとりしている当事者同士ならまだしも、CCに追加されたグループアドレスに所属する「ほぼ無関係」の人のメールボックスまで、そのようなたくさんのメールで埋め尽くしてしまいます。
これらのメールの内容に価値がないかどうかを知るには、一度開封しなければなりません。残念ながら、人間の情報処理能力はほとんど向上していないため、メールが普及すればするほど、メールを判別する負荷が増えていきます。重要なメールがその他の重要でないものの中に紛れ込み、見逃される確率が高まってしまいます。もちろん、整理や分類を工夫することである程度は改善できますが、元々が手紙と同じ特性である以上、物理的な限界は超えられません。このような「電子メールのオーバーロード」は、現代のオフィスワーカーの生産性に深刻な影響を与え始めています。
●電話ではダメな理由
それならもっと電話を使えばいいじゃないか、という人もいます。私もその通りだと思います。かつて電話は遠隔コミュニケーションの唯一の手段であり、現在でも電話回線を持たないビジネスなどほとんどありません。しかし、実際には多くの人が、遠隔コミュニケーションの大部分にメールを選択するようになりました。十年ほど前は、営業部門などで社内の電子メール利用を禁止し、電話を使わせるようにしたという話をよく耳にしたものです。「実は営業部長がメールを打つのが苦手だったから」などという裏話もあったりしますが、少なくとも表向きは、「同僚と電子メールばかり使って直接会話をしないのはよくない」という理由が多かったように思います。しかし、これらの試みが数年以上続いたケースを少なくとも私は知りません。今は皆無でしょう。電子メールの代わりに電話を使わせるようなことはできないのです。
電話の最大の欠点は、相手がどのような状況に置かれているのかを事前に知ることができない点にあります。状況が分からない相手との電話によるファーストコンタクトは大変なストレスです。電話は同期コミュニケーションメディアですから、相手が電話口に出なければコミュニケーションが成立しません。電話をかけてみても、相手がとることができなければ、二度手間、三度手間になります。運よく電話口に出てくれても、会議中や作業中に割って入ることになります。十分な時間を取れなかったり、邪険に扱われたりするかもしれません。状況の見えない相手と共同作業の機会が増えれば増えるほど、このストレスは増大していきます。
一方、電子メールは相手の状況に左右されることなく情報を発信できますから、送り手にとっては気楽な手段です。電子メールの普及によって、着信メールを確認する頻度も高まりました。送り手は、いつ返信されるか分からないストレスを感じながらも、また、自分自身が電子メールのオーバーロードに悩まされながらも、ファーストコンタクトでのストレスから逃れるために電子メールを利用します。その結果、電子メールの量が増え続けるのです。
●第3のコミュニケーションツール
現在の姿のままの電話を再びコミュニケーションの主役に戻すのは、もはや不可能でしょう。それなら、電子メールの利点を維持しながら、同時に問題点を解消していくしかありません。その鍵となるのが「インスタントメッセージング(IM)ツール」です。
IMは、インターネットの世界では既に普及した技術なので、ご存知の人も多いでしょう。例えば「Windows Live Messenger」というツールなら、インターネットに接続している人同士でリアルタイムにテキストチャットや音声、ビデオでの通信、ファイル転送などができます。このほかにも、「Yahoo! Messenger」や「Google Talk」といったツールも広く使われています。しかし、これらのツールをそのまま企業内で利用すると、セキュリティや統制の観点から問題視される場合があります。安全と統制を確保した環境の中で自由なコミュニケーションをするためには、企業向けのツールを使うことが求められます。
IMツールには通信手段だけでなく「プレゼンス」という状態表示機能が搭載されています。これがコミュニケーションを変える鍵になります。通常は、ユーザーがPCを操作していることをツールで検知して、そのユーザーに連絡がとれる状態にあることを「青」信号として相手に表示します。PCの操作が中断されてしばらくすると、退席状態を示す「黄」信号に変わります。その時間帯に別のスケジュールが入っていたり、誰かとコミュニケーション中だったりした場合には、連絡ができない状態であることを示す「赤」信号に変わります。ユーザーがツールを起動していない場合は、オフラインを示す「透明」な信号が表示されます。コミュニケーションを始める前にこれらの信号を確認すれば、相手の状態をある程度知ることができます。
そして、これらの信号表示が自動的に変更されるという特徴も備えます。オフィスの中に自分の居場所や戻り時間を手書きする「行き先掲示板」を設置していたり、それを電子化したグループウェアのツールを利用したりすることがあります。特に営業系の部署では何らかの形でほぼ導入されているでしょう。しかし、これらのツールは情報の書き換えが面倒なため、必ずしも頻繁にアップデートされるとは限りません。人によっては、その頻度もまちまちです。こうなるとツール全体としての精度が下がってしまいます。
「プレゼンス」機能が相手の状況を自動的に示してくれれば、「会議中」や「外出中」といった程度の粗い情報であっても、適切なコミュニケーションの方法を判断できるようになります。さらに、電話の欠点である「相手の状況が分からない」ことでの発信者のストレスを解消できるようになります。
●グローバル競争時代に不可欠なユニファイドコミュニケーション
プレゼンス機能を含むIMに、オンライン会議、IP電話、電子メールといったコミュニケーションツールを統合したソリューションをして、「ユニファイドコミュニケーション」(UC)と呼ぶことがあります。言葉の起源は定かではありませんが、近年に至るまでさまざまなベンダーがソフトウェアやサービスの形で提供してきました。ただし、その名の通りに複数のコミュニケーション手段を統合したものであり、ベンダーごとに異なるUCが存在しています。
UC市場は、これまで堅調に成長を続けてきました。特に近年は、オンライン会議を利用した出張の削減、グリーンITへの対応、IT電話化による管理性の向上と運用コストの削減といった目に見える効果を求めての導入が進んでいます。しかし、UCの最大の価値は、複数のコミュニケーション手段を連携させる点にあります。残念ながらその価値をフルに享受している企業はあまりないようです。その原因は日本の企業や組織に特有の構造にあります。
日本の組織は、「機能別組織」と呼ばれることがありますが、日本企業では伝統的に営業やサポート、製造、業務といった機能別に部門を組織しています。このような組織は統制が強く、指示命令系統が縦方向になっています。
組織の戦略に誤りがなく、目標が明確で、従業員が的確に指示に従う状況であれば、この組織は非常に強い力を発揮します。営業は営業同士、製造は製造同士で切磋琢磨し、知識が組織の中に蓄積され、経験として脈々と伝えられます。その代わりに、部門を横断した活動を行うには、一度組織の上層部を経由する必要があります。組織を跨いだ横方向の連携が希薄になり、多様性が失われ、スピードと変化に弱くなります。このような組織では、日常のコミュニケーションが部門内で閉じられがちです。人間の均一性が高く、それほど綿密なコミュニケーションがなくても、意思の疎通や知識の共有ができます。またオフィススペースが狭く、お互いに顔が見える距離ですぐに声を掛け合うこともできます。顔の見えない相手とのコミュニケーション機会がさほど多くはありませんでした。
しかし今は、グローバル化の動きがあらゆる企業に確実に浸透しつつあります。単に市場がグローバルになるだけでなく、人材も含めたリソースすらグローバル化しています。例えばMicrosoftでは、経理や調達のプロセスをアウトソースしています。実際に私が国内でマーケティング活動に関わる発注を行うと、日本語がある程度話せる中国人スタッフが中国にいながら処理をします。発注に問題があれば、メールなどで連絡が来ます。うまくコミュニケーションができないこともありますが、定型のプロセスなので、決定的に間違うことはまずありません。すぐに軌道修正もできます。
このように言語に少々の難があろうとも、比較的単純でルーティン化された作業については、それを非常に安価に請け負い、スピーディーに仕事をこなすビジネスが国境を越えた形で提供されるようになりました。その競争は厳しくなっています。われわれはよりスペシャリティーを発揮していかなければ、このような競争の中で生き残ることはできません。グローバルな市場競争の変化に迅速に対応するには、部門を跨いだプロジェクト型組織の運営とリーダーシップも必要です。顔が見えないどころか、バックグラウンドも、組織文化も、場合によっては言語さえ異なる相手とのコミュニケーションが求められるようになるのです。
新時代のUCは、これまでのような局所的な問題解決ツールとしてではなく、大競争時代のワークスタイルを支えるコミュニケーションの中核となる存在です。そして、その価値に気づき始めた企業が実際に増えているのです。【米野宏明,日本マイクロソフト】